編集員通信


“週刊誌のスペースが足りない”

 2002年の夏に予定されている3連勝複式と馬番連勝単式馬券の発売が実施されると、小社としてはたちまち問題になるのが週刊誌に載せている成績表の表示について。現在でさえ枠番、馬番連勝複式の票数表示は紙面の都合上(活字が小さくなり過ぎ)無理なために、実数は的中分と合計票数のみに留め、各組み合わせについてはオッズで簡略化して載せてきた。これへ新たに3連勝なり、馬連単なりを載せるとなると、現状のページ数内ではとても納まり切らない。

 ページ数そのものを増やせば簡単に解決するのだが、製本の設備上現在のページ数が限度一杯であり、これ以上となると機械の増設が必要。そのためには、工場の施設までも拡張工事がなされなければならないし、関東方面へのトラック運送の台数まで(積載重量の関係)増やさないと駄目。右から左へと早急にできることではない。

 どこかが増えればその分どこかを削る方法で取り敢えずこの場は凌ぐ。1升枡に2升は入らない理。巻末にある縮刷版(当日版)を取り除けばという案もなくもないが、むしろこれこそ、東西3場すべてを載せて欲しいとの要望が多いぐらいだから、外そうものなら(テロはないだろうが)読者の反発は必至。ご免なさいくらいでは済まないかも知れない。

 事は週刊誌だけでなく当日版の方にもスペースの問題が生じている。11月3日からは、従来は特別3レースだった主他場の馬券発売レースに、最終レース1レース分が追加されることになった。先般、少しでも見やすいようにと活字を大きくしたり、馬柱(能力表)を大きくしたばかり、今更活字の大きさを元に戻せない。紙面の割付け担当者としては喉元に刃を突き付けられたようなもので苦境に立たされ思案に暮れている。

 これは我が社のみならず、競馬の専門紙全社が直面している苦悩でもある。追加発売された最終レース分については、とても入らないと無視はできない。他のレース全体が少しずつその分のしわ寄せを受けることになりそう。当日版は関東版、関西版、ローカル(W開催時)の3版がある。自分の欲しいレースだけ取り出せるFAX新聞の利用もひとつ方法ながら、それ等を余分に買って下さいとは言いづらい。企業努力の結果、最後の審判は読者が下す。

編集局長 坂本日出男

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