編集員通信


〈 ところで皆さん 〉

 京都競馬3日目の最終レースは、道中、離れた最後方にいた2頭が見事な追い込みを見せて1、2着しました。勝った馬も、2着の馬も典型的な追い込み脚質。嵌まったといえばそれまでですが、このレースの、この2頭には、好走できるシッカリした下地があったんです。2頭とも、前走のダート1800メートルの上がり3ハロンの時計が、36.7秒と37.1秒でした。この時計、芝なら平凡ですが、ダートでは、それも1800メートルでは出色のものと言えます。〈ところで皆さん〉。競馬では、上がり3ハロンの時計が馬券検討の上で重要なファクターになるのをご存じですか。16頭立てのフルゲートで、4コーナーで16番手にいて差し切れば、凄い脚にみえます。もっとも、その脚だけを見て、この馬は強い、と思い込むと痛い目にあいかねません。そこで登場してくるのが、上がり3ハロンの時計です。ただ、この上がり3ハロンの時計がなかなかの曲者なんです。そのレースがダートの1800メートルで、その時の、その馬の上がり3ハロンが38秒台後半だとすれば、たとえ勝っても大した評価はできません。前の馬が止まったから差し切れたケースが大半、展開に恵まれての勝利と見て間違いありません。距離にダマされるケースもあります。芝の1000メートルや1200メートルで34秒台の脚なら、デビュー戦の3歳馬でも使います。少なくともマイル以上の距離での速い上がり時計でないと信頼できません。極端に前半の3ハロンが遅くなくて、ダートの中距離で36秒台、芝の中距離で34秒台の時計なら、信頼していいでしょう。それと、もうひとつ。その時計が2、3走前のもの。今、そんな脚を使える状態にある、というのが大切なのは言うまでもありません。それぞれの距離の持ち時計も同じですが、ずっと以前の速い時計を信じてはいけません。ごく最近、速い上がり時計を出している追い込み馬に注意してください。思わぬ穴馬を見つけられるかも知れませんよ。

(関西競馬ブックデスク・井戸本征彦)


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