かな釘のような字、ミミズがはったような字は、まだマシな方、判別不明な字が横行。わが社のＴＭには、とにかく字の下手なのが多いんです。Ａトラックマンも五指に入る悪筆でした。腱鞘炎になって、しばらくは親指と人指し指でペンを挟んで原稿を書いていました。普通に書いてもキタない字が、それで余計にヒドくなったのは言うまでもありません。別に、周囲から文句が出た訳ではありませんが、本人が自責の念にかられたのか、ワープロ派に転向したんです。原稿校正をする私。彼の原稿を打たなくてよくなった印字の女子社員。心の中で、喝采を挙げた筈です（私は挙げました）。これが、会社に対する大貢献と言わずにおれましょうか。

先週、村上ＴＭの藤田騎手のことを読んで、わが社の悪筆ＴＭに、今、ボクシングに興味を、と叫びたい気持ちでいっぱいです。そして、パンチング・ボールを叩いてくれという気持ちでいっぱいです。

〈ところで皆さん〉。ボクシングはちょっと過激すぎるとしても、騎手がどんなスポーツを楽しんでいるか、ご存じですか。

ポピュラーなところでは野球部、サッカー部でしょうか。以前、野球と言えば池添騎手（現調教師）でした。左腕から繰り出す速球投手として鳴らしたものです。今は、佐藤哲、酒井浩、渡辺騎手といったところが熱心なようです。
サッカー部は、ついこの間まで、田原騎手（現調教師）が引っ張っていましたが、今はちょっと下火になった感じとか。
釣りファンも多いようです。渓流釣り好きが集まった「かわせみ会」に所属しているのが、北村、林騎手。
大人気なのがゴルフ。大半の騎手がやっていると言っても言い過ぎではないほどです。代表は武豊騎手。某メーカーのクラブのモニターとしてスポーツ紙に顔を出すぐらいですから、腕前は確かです。
今から10年前ぐらいでしたか、私、「36会」というゴルフの親睦会に入っていました。「36」はもちろん、最低ハンデの36を意味します。ゴルフがうまくなりすぎると退会勧告。無理して下手な振りをしたものです。当時、この会に河内騎手、南井騎手がいました。両騎手の腕の方はご想像におまかせします。

（競馬ブック関西デスク・井戸本征彦）