編集員通信


〈 ところで皆さん 〉

 野村前ヤクルト監督の阪神入りが話題になっています。入団する、しない、の返事は日本シリーズが終わってからとのことですが、ビックリしたのは、同監督に提示された年俸です。スポーツ紙によって金額は違いますが、3年契約で、下は6億円から上は10億円まで。ケチと評判の阪神にしては、随分と思いきった大判ぶるまいじゃありませんか。阪神球団が、それだけのお金を出すのは同じプロでも、プロ中のプロだから。大したものです。

〈ところで皆さん〉。皆さんも馬券のプロ中のプロになれる可能性があるんです。私、10月11日の京都競馬最終レースの馬連41800円をゲットしました。買った馬は鶴留厩舎のミナミノディザイア。この馬、担当している情報コーナーからの買い目でも推奨していました。2着に終わって単勝(3770円)は逃しましたが、ケイバブックの▲が相手で41800円というのだから、笑いが止まりません。

問題はスッコ抜けのノーマークだったミナミノディザイアを何故狙ったかということです。この馬、3月から長期休養に入っていました。その3月の中京戦は、「爪を悪くしてレースを開けた。プール調整をしていたが、速い稽古が足りない」が鶴留師のコメントでした。休み明け緒戦の8月30日の京都戦は「1600mに実績のある馬。十分に調教を積んで、ひと追い毎に動きも良くなってきた」。これも鶴留師。休養前とは大分ニュアンスが違ってきています。そして、10月11日の京都戦。「良馬場でこそのタイプ。開幕週の芝はそう荒れていないだろうし、馬体もようやく逞しくなってきた」。これも勿論、鶴留師です。中京戦とは比較にならない好感触、前の京都戦の時より更に良くなっています。この一連のコメントの変化に注目してください。

実は私、鶴留厩舎、というより鶴留師のコメントのプロなんです。7月5日の阪神で、鶴留厩舎のウララパープルが2着でブック◎のトーワエールが1着。馬連配当3540円もバッチリでした。それまで、箸にも棒にもかからなかった師のコメントが、この時は一変していました。1頭の馬を追っかけるのもいいですし、ひとりの騎手を追っかけるのもいいでしょう。でも、1頭の馬のひとりのコメントだけに注目して、違いを見つける。ここなんです。馬券のプロ中のプロになるチャンスは。比較するためには資料が必要(お手軽なのはケイバブックのレーシングファイル)ですが、素質あり、と見込んだ馬で、このやり方を一度試してみてください。これまでの私の経験では、鶴留師以外でお勧めの調教師は、坪憲師、沖師のお二人です。大穴を取れるかも知れませんよ。

(競馬ブック関西デスク・井戸本征彦)

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