編集員通信


“来年度事業計画案に思うこと”

  平成12年度の事業計画案が11月18日にJRA報道室より発表された。それによると、新潟競馬場が馬場改良工事及びスタンド増築工事に入るため、1年間休催する。東京競馬場のメインスタンド改築工事の方は開催と並行して進めて行くことになっている。新潟競馬の3開催分は、福島、中山、東京へそれぞれ振り替えられた。関西地区は平年通りの開催となる。
 全日本的なダート競走体系整備の観点から、ジャパンカップの前日に国際競走のジャパンカップダート(GI)が創設された。尚、中山グランドジャンプも、国際招待競走として施行される。
 GI競走のローテーションを気候条件を考慮して施行時期の繰り上げを行っている。それ等の中でも高松宮記念(今年は5月23日)を3月26日に、スプリンターズステークス(12月19日)を10月1日に移動させたことが大きな改正のひとつ。   宝塚記念は、天皇賞(春)から行き易いように、菊花賞はジャパンカップへ4歳のトップクラスが出走し易いように、それぞれ2週間繰り上げられている。
 京都新聞杯は菊花賞のステップレースとして大変重要だったが、10月から5月6日への移行でダービーのステップレースとして新生される。そのことで、菊花賞のローテーションの選択が従来より狭められた感じがする。データ重視の人々にとっては困惑する材料になりそう。
 今に始まったことではないが、競走事項(距離、負担重量、出走条件(年齢、性別)、施行時期)の変更は枚挙にいとまなし。これ等のすべてを改悪とは受け取らないで、あく迄も改善だと解釈し、競走の充実化を期待したい。


編集局長 坂本日出男



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