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日本ジョッキーのレベルはまだまだ?

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◆ 日本ジョッキーのレベルはまだまだ?

 平成13年度厩舎関係者表彰の受賞者が1月4日に発表された。その中の「最多勝利新人騎手賞」は受賞者なし、となっている。「最優秀新人賞」というのなら勝ち数だけでなく、内容も問われるだろうし、年によっては受賞に値するような騎手が1人もいないことはあり得るが、“最多勝利”と銘を打っている限り、例え1勝であろうともその年度で最も多い勝利を挙げた騎手が表彰の対象になって当然とばかり思っていた。その賞を受けたからといって特典があるわけでなくても、目標にして頑張った新人諸君には“ご苦労さん”としか掛けてやれる言葉が見つからない。規約によれば30勝以上してはじめて賞の対象になるとのことだった。当人達は承知していたわけだから、いらぬ節介だったようだが、間違った用語はどうも引っ掛かる。

 今ひとつ、優秀騎手賞の「勝率部門」。何と1位ケント・デザーモ、2位武豊、3位ミルコ・デムーロときた。その後へやっと4位に四位、5位岡部の名前が出てくる。上位を短期免許の外国人騎手に占められたことで、まだまだトップジョッキーといっても武豊を除く日本のジョッキーでは世界の頂点は遥か彼方、手の届いていない現実を思い知らされた。尚、オリビエ・ペリエは更にそれの上を行く隠れ1位にいる。25勝で、ケント・デザーモの勝率0.174に対し0.194。大きく上回っていた。ただし、何でもOKというのではなく、規定騎乗回数が140鞍以上であることを義務づけられており、ペリエは定めより11鞍少ない129鞍であったことから対象外の扱いになっていた。

 この成績を、武豊以外の日本のジョッキーがどう受け止めたのだろうか。暮れのワールドスーパージョッキーズシリーズで、佐賀の鮫島、アメリカ代表のエスピノーザが好成績を挙げたのも、単にクジ運の良さだけでは片づけられない何かがあると考えられても仕方なさそう。


編集局長 坂本日出男


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