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編集員通信
競馬ブック編集員が気になる事柄にコメント
無記名の投書






 

◆無記名の投書

 朝から晩まで競馬、競馬、競馬。春、夏、秋、冬と外れた、当たったの繰り返し。これが20数年間も続いているのだから、我ながらほんとに気楽な人生だなとしみじみ思っている。競馬に携わっていると、忙しさも苦にならず、経済苦に悩まされること(これが大きい)を除けば、不快なことも滅多にはない。

 ところが、ここ数週は不愉快なことの連続だった。プロバイダー契約上のトラブル(代行会社の詐欺まがいの商法に怒り心頭)、金融機関での揉め事(銀行員の接客態度の悪さに唖然)と続いたが、なかでも、一番頭にきたのが、栗東の編集局に届いた読者からの封書。たとえどんな内容のものでも、基本的に読者の方からの問い合わせには、きちんと対応するつもりでいる。多いのは『馬券(予想)が当らん』とか『掲載データが判りにくい』といったもの。そんなときでも、誠心誠意、対応してきたつもりだが、ここ2週続いて届いた封書は差し出し人のない、無記名の投書。その内容も、解読不可能な乱数表のような数字が羅列してあって、その合間に格言じみた言葉が挿入してあるという、実に奇怪なものなのだ。

 差し出し人の意図が理解できないことに加え、同じ内容の封書が日を追って5通、10通、20通と増えていくのである。無神経でいい加減な性格の私でさえ嫌な気分になったのだから、その封書の束を受け取った総務部の女性が目眩を起こして倒れそうになった気持ちがよく判る。事情を知った関東編集局の和田章郎も『無記名の投書とか電話ほど頭にくるものはないですが、今回のものはテロと変わりないですよ』と、その卑劣さを憤っていた。

 繰り返すけれども、氏名を名乗った上での正式な抗議なり、苦情なりの投書(封書の場合は返信用のものを同封することが望ましい)の場合は、たとえどんな内容のものでも、逃げ隠れせずにきちんと対応しようと心掛け、実戦しているつもりである。
 ケイバブック(週刊誌、当日版)の愛読者のなかに、そんな卑劣極まりない輩がいるとは思ってもいないのだが、この欄を利用して個人的な愚痴を書いてしまったことをお詫びしておきたい。


競馬ブック編集局員 村上和巳


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