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編集員通信
競馬ブック編集員が気になる事柄にコメント
パソコン活用






 

◆“パソコン活用”

 今年の春になってやっと自分のパソコンを購入した。当初はノートパソコンにしようかとも考えたが、私自身の行動範囲の狭さや視力の限界を考えてデスクトップにした。ネットができるようになり、メールを使えるようになって生活様式は激変した。長年保存していた競馬の資料の大半は不要となった。古い四季報、週報、その他の資料を処分しても、パソコンで過去のデータを取り込めるようになった。それでも、パソコンで検索できない古いデータや思い入れのある馬の資料(たとえば自分で作成したシンザンの完全成績、タマモクロスの写真入リデータetc)はパソコンデスクの横の本棚に並んだまま。新旧入り乱れたバランスの悪い配置で保存しているが、それはそれで私らしいと開き直っている。

 以前にもこの欄で書いたが、競馬の仕事に就く前の私は大阪近郊(池田市)で怪しげな音楽喫茶をしていた。当時のその店の常連客は私と同世代か少し年下の学生たちが大半。一緒に酒を飲みつつ音楽談義をしたり、草野球チームを作って市内の野球大会に参加したり。それなりの仲間意識も芽生えていた。しかし、私が競馬の世界に足を踏み入れて滋賀県に移動してからは、そんな彼らとはすっかり疎遠になっていた。

 書店に勤務しつつ『デジタル時代の出版メディア』という著書を出して活躍中のY、大阪の某私大経営情報学部の助教授として学生に慕われているT、そして、30年近くもヴォーカルひと筋に地道な音楽活動をしているS。その昔は仲間だった彼らの近況を知ることができたのもパソコンがあればこそ。数年前に競馬サークルから姿を消さざるを得なかったTのその後の消息を掴めたのも、予想外の嬉しい出来事のひとつだった。

 まだ、パソコンの全機能の1%も使いこなしていないレベルの私。ともすれば自分の頭の固さに負け、根気のなさにめげそうになるが、ごく稀にでも、「編集員通信、読んでるぞ」なんて旧友からの突然の激励(冷やかし)があると珍しくモチベーションが上がったりもする。競馬の原稿を書く上での最高の伴侶であり、馬券の的中率を向上させる手助け(?)にもなり得るパソコン。人並みにとまではいわないが、最低限の機能ぐらいは使いこなしたいものだが、その道は限りなく険しい。


競馬ブック編集局員 村上和巳


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