10月17日発行の週刊競馬ブック・菊花賞号ではディープインパクトに風のイメージを結びつけるページを考えた。450キロ前後で普段はまるで目立たないその個体がレースとなると一変、全身を使った大きなフットワークで弾むように軽やかに駆ける。直線の伸びはまさに異次元の風であり、母のWind in HerHairという名前も後押し。企画の段階では自信満々だった。ところが、描いていたイメージを言葉に置き換える作業が至難。言葉に対する感性の鈍さや語彙の少なさに頭を抱えてばかりでいたずらに時間が過ぎて行った。なんとか取り繕って締め切りには間に合わせたが、最初に描いたイメージの何割を表現できたことだろうか。想いを言葉で伝えることの難しさを改めて実感した。