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編集員通信
競馬ブック編集員が気になる事柄にコメント
回収率・2






 

◆回収率・2

 宝塚記念が終わり、上半期の競馬が終了した。以前にもこの欄で紹介したが、週刊競馬ブックに掲載している当日版の『予想者ランキング』を今年のはじめから衣更えした。それまでは各人のそれぞれの予想を馬番連勝で100円ずつ購入したものとして、その収支をまとめていたが、その対象馬券を馬番連単に変えた。

 あれから約半年が経過したわけだが、6月28、29日までの東西スタッフの予想収支を調べると、関東の平本弘が唯一人プラスを計上して気を吐いている。つまり、ここまで彼が予想した627レース(予想総本数4506)をその予想どおり100円ずつ購入すると、14100円のプラスになるのだ。少なくとも競馬を生業として、読者に予想を提供することを職務のひとつとしている以上、年間収支プラスをめざすのは当然のこと。平本の頑張りは賞賛に価する。

 話題を関西に移すと、現時点では予想収支プラスの人間が見当たらない。しかし、3週連続で万馬券を的中させるなど、ここにきて調子を上げている若手の西村敬(上半期で万馬券8本を的中)、そして、予想者として今年から紙面に登場した紅一点山田理子といったあたりが80%台の回収率で頑張っており、これからの成績次第では関東の平本に追いつき、追い越すことも決して夢ではない。

 ジャンボ宝くじやLOTO6といった類いは運に頼るしか術がない。しかし、競馬は自分の推理を組み立てることによってある程度は答え(着順)を導き出せる。ギャンブルである以上、過信できない部分もあるが、自分自身の決断で勝負に参加できるのがなんとも楽しい。新聞の三面記事でご存知の方も多いと思うが、宝塚記念のヒシミラクルの単勝馬券で2億円を稼いだ中年男性がいたとか。その人物がどんな理由で賭けに出たのかはともかく、それはそれで楽しい話題だったと思う。

 偉そうにあれこれ書いてきたが、20年以上も予想者として自分の推理を当日版に載せながら、一度として年間プラスを達成できなかった(枠連、馬番連勝)私。だからこそ、素直に平本、西村、山田を応援している。願いが叶ったら彼らを誘って飯でも食いに行こうかなんて考えているが、最近の私の馬券収支ではスシトレインにさえ行けるものかどうか……。


競馬ブック編集局員 村上和巳


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