コーナーTOP
CONTENTS
PHOTOパドック
ニュースぷらざ

1週間分の競馬ニュースをピックアップ

編集員通信
競馬ブック編集員が気になる事柄にコメント
小倉開幕






 

◆小倉開幕

 夏の小倉が開幕した。前日からの雨で馬場状態が危惧されたが、土曜朝も豪雨に見舞われたにもかかわらず、後半は良馬場でのスピード争いが堪能できたあたり、さすが夏競馬である。武豊がポンポンと決めて、アンカツも勝った。そして、私の馬券収支はというと、これといった見せ場もないままにマイナス。まずは予定どおりの幕開けとなった。

 現場取材担当から内勤に職種が変わって1年半。それまでは水木金とトレセン取材に駆け回り、土日は競馬場。そして夏は最低1カ月、長いときは 4カ月も出張していた。トレセン取材は早朝に家を出て、仕事の合い間に朝飯を食う。夕食も関係者と付き合うケースが少なくなかった。競馬開催日は朝に家を出ると夜まで帰らない。夏の出張の場合は長期間、行きっぱなし。途中で一旦は家に帰るスタッフもいるが、元来、放浪癖があって鉄砲玉みたいな私は、まず家に帰らない。休日は出張先の近くの地方競馬に出かけたり、温泉に行ったり。『亭主元気で留守がいい』の典型だった。

 この1年半は家と会社の往復ばかり。「朝いて昼いて夜もいる。土日もいれば、夏もいる。たまにはどこか行くとこないの?」とつれあいに嘆かれる。その気持ちが判らないわけではないが、私自身、望んでずっと家にいるわけでもない。ここはお互いに耐えるしか術がないと諦めていたら、小倉の後半の開催に出張予定が入った。僅か1泊2日の日程だが、我が家には朗報だ。

 夏の北九州といえば『わっしょい百万夏祭り』『小倉祇園太鼓』『黒崎祇園山笠』『海峡花火大会』とイベントが目白押し。週末にJR小倉駅に着くと威勢のいい太鼓の音が響き、浴衣姿の老若男女が夜遅くまで街中に繰り出している。夏祭りと競馬開催がごく自然な形で調和していて、地方開催ならではの独特の風情が感じられる小倉。年に一度は顔を出したい街である。
 出張まであと数週間。ふぐ(冬の方が断然美味しいが)をたらふく食べて馴染みのピアノバーで泥酔する予定だが、必要なのはまず資金。馬券で経費を捻出するつもりでいるが、それが夢に終わった場合は、屋台で一杯やるか旦過(たんが)市場あたりで辛子明太を買い、ホテルで缶ビールをチビチビやることになりそうだ。


競馬ブック編集局員 村上和巳


copyright (C)NEC Interchannel,Ltd./ケイバブック1997-2003