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競馬ブック編集員が気になる事柄にコメント
新年会での苦言






 

◆“新年会での苦言”

  久しぶりに梅田へ出掛けた。梅田とひとことで片付けてもご存知ない方もいらっしゃると思うので説明を加えると、正式には大阪市北区梅田町。JR大阪駅や阪急、阪神の梅田駅があり、大手のホテル、デパートなどがひしめき合う有名な繁華街である。なんでその梅田に出向いたかというと、飲み会に行く通過点が梅田だったのと同時に、紀伊国屋か旭屋あたりで本を探したかったから。

  勝手知ったる梅田ならと緊張感もないままJRを降りて地下街に入り、まず紀伊国屋に向かったところ、たどりついたのは方向違いのヨドバシカメラ。これも数年前にできた大阪の新名物ビルだが、別に電気製品を買う予定はない。やむなく再度地下にもぐって軌道修正を試みたところ、今度は、な、なんと逆方向の中央郵便局前に出てしまった。駅から5分の場所にたどり着くのに実に15分もの時間を消費してしまったのだ。関西に住みついて約30年になるというのにこのチョンボ、あ〜あ、情けない。この件は秘密にして誰にも話してはいないのだが、それにしても梅田の地下街は判りにくいわい。

  梅田での本探しが無事に(?)終了。次に向かったのは阪急神戸線の園田駅。下車して徒歩数分でたどり着いたのは園田競馬場ではなく、どこの街にでもあるような目立たない焼き鳥屋。狭い階段を上がると6畳ほどの個室があり、そこには7人の仲間がテーブルを囲んで私を待っていた。それぞれの手には焼酎や生ビールのジョッキが握られていたが、私が到着して飲み会の全スタッフがそろったことで改めて全員で乾杯。こうして新年会はスタートした。

  参加者は49歳から53歳までの中年オヤジばかり。27年ぶりに顔を合わせた人間も3人いて、さながら大学時代のサークル仲間の同窓会といった雰囲気。昔話に花が咲くのは当然の成り行き。それからはというと、焼き鳥のフルコースと焼酎のロックを胃袋に流し込みつつ、ひたすら昔話。気がついたら、アッという間に3時間が過ぎて、例外なく全員が泥酔した。最後にはみんなで記念写真を撮ったが、デジカメそのものを使うのが初体験の私。その緊張感を周囲にさとられまいと演技したが、そのぎこちなさに実態はすぐバレた。おでこと頭の境界線がなくなっているヤツや髪がすっかり白くなっているヤツもいたが、その笑顔は昔のままだった。

  「相変わらずブック一筋や。週報も土日の新聞もほとんど毎週購入しとる。もちろん、ブックの能力表が優秀やいうのもあるけどな。でも、最近は競馬そのものがどうも盛り上がらん。不況に加えてレジャーの多様化ってのも理由のひとつやろけど、それだけで片付けたらアカン。いままでは節目、節目にハイセイコーやオグリキャップが出てきた。そやから放っといても競馬ブームが続いていた弊害なんか、それとも不況に馴れてもうたんか、どうも競馬雑誌やスポーツ新聞がおもろない。それぞれの紙面に目を通しても、専門紙は的中至上主義オンリーやし、スポーツ紙は見識のないままの大仰な見出しが躍ってばかり。このままやったら間違いなく競馬は廃れてまう。オマエも編集員通信で好き勝手なことばかり書いてへんと、もっと危機感持たないかんのとちゃうか」

  久しぶりの飲み会は懐かしいだけでなく刺激的でもあった。本音で語り合える相手ばかりだったのも楽しかった。最近は競馬関係者や同じ業界の人間たちとの交流ばかり。生活圏を狭めたままで日々楽をしてしまっている。この歳になって「書を捨てよ、街に出よう」とまでは思わないが、せめて大阪の地下街で迷わないで済む程度の活動は必要なのかもしれない


競馬ブック編集局員 村上和巳


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